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お母さんの後に付いていくとそこは、台所だった。中には沢山の人がいて忙しなく動いていた。
二人でお姉ちゃんを探していると、台所の奥で保育園の先生が着けているようなエプロンを着けて、キャベツを千切りしているお姉ちゃんを見つけた。
「夏美、久しぶり」
「あ!お姉ちゃん久しぶり!!相変わらずー翔ちゃん!!!」
「ひゃ!お姉ちゃん!?」
急に抱きつかれたと思ったら、頭を撫でられたり、頬擦りをされたりと沢山のスキンシップをされた。
「翔ちゃん会いたかったわ~、相変わらず丁度いいサイズで可愛い♪」
「夏美そろそろ離してあげなさい」
お姉ちゃんを引き剥がしてくれたのは、お姉ちゃんの旦那さんの健悟さんだった。
「ごめんなさい。可愛くてつい..」
健悟さんの横に並んで、無邪気に笑うお姉ちゃん。そんな様子を見ていると横にいたお母さんは、礼をして言った。
「改めまして、ご結婚おめでとうございます。」
私も慌てて礼をして、おめでとうございますと言う。それを聞くと二人は幸せそうに笑い、ありがとうございますと声を揃えて言った。
その後、健悟さんは思い出したようにお姉ちゃんに言う。
「そういえばまだ、作ってる途中なんじゃないの?」
「あ!そうだった。健悟とお姉ちゃん、人手足りないから手伝って!!」
両手を合わせて頼むお姉ちゃんに二人は、もちろんと頷くと身支度を始める。
「あの、私も手伝います」
そう言うと、
「ここは大人でやるから、翔ちゃんは休んでて♪」
と言い、腕捲りをして手伝いに戻ってしまった。
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