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そして、全部の絵を説明し終わるとふと我に返る。
「ご、ごめんなさい。長々と話をしてしまって...」
慌てて謝ると優陽さんはにこりと笑い、
「ううん、全然平気だよ!楽しかった、ありがと」
そう言うと私の頭を撫でてくれた。その時の優陽さんはまるで、小動物を見るような目で私を眺めていたような気がした。それに何故か安心感を感じて、だけど恥ずかしさもあり不思議な気持ちになった。
「ん、どうしたの?顔赤いよ?」
不意に顔を覗き込まれて固まってしまう。どうしよう。
「平気..です」
そう受け答えするのがやっとだった。私は床に広げた、画材道具をリュックに詰め込み立ち上がる。
しかし、急に立ち上がったことによって立ち眩みがして倒れそうにる。
「おっと、危な。大丈夫かよ」
後ろから抱き留められ、顔を上げると顔が近くにあって鼓動が高鳴る。
「なんか、危なっかしいな」
そう言うと、私の手引いて
歩いていった。
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