第1章

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「――…いただきます」 軽く手を合わせて、膝に乗せた弁当箱の蓋を開ける。 卵焼きに唐揚げ、ほうれん草の胡麻合え。 おにぎりが2つ。 …うん、いつも通りの味。 しいて言えば、卵焼きに少し火を通し過ぎたかもしれない。 明日は気をつけよう。 水瀬 光哉(ミナセ コウヤ)、 つい先月高校に入学したての、15歳。 お察しの通り、自分でお弁当を作っている。 半ば趣味の様なものだ。
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