第1章

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誰とも関わらないまま高校、大学を卒業、就職をして叔父さんに恩返しをする。 自分の人生設計はこうであると信じていた。 「光哉」 ――…ドキ。 「っ!」 ――…この男に逢うまでは。 「嬉しいな。 声を聞くだけで僕だと分かったんですね。 愛を感じます」 「…とんだ自信過剰ヤローだ、な……」 半ば無意識に紡いでいた言葉。 しまった、と気付いた頃にはもう遅くて。 「…へェ。 僕、最近耳が遠くって。 今なんて言ったのか、もう一度教えて頂けますか…?」
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