第1章

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----------- 「――…ア、ぅん…ッ …あ、 ンン…!」 漏れそうになる声を少しでも塞き止めたくて、手の甲を強く噛んだ。 …のに、まるでそれを嘲笑うかの様に、モノを扱く力はどんどん強くなっていく。 ぐちゅ、と卑猥な水音が部屋中に響いた。 「…視聴覚室なんですから、声を出しても周りにバレやしないですよ。 可愛い声を聞かせて下さい、光哉」 「…ッ…断、る…!」 此処は、旧視聴覚室。 別棟に新しく視聴覚室が出来てからは、物置部屋と化していてほとんど使われていない。 …彼と、秘密裏に逢う場所。 「…そうですか。 残念です」
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