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「いえ・・・
もうしばらくお時間を頂けますか?
私一人ならともかく、弟子の事もありますし・・・
医師としてではなく、祐筆として働くなら、医師を目指して学んでいるその弟子への責任を果たせなくなります」
「ふむ・・・
では、そのひろの弟子、松本の所に召し上げればよいか?
さすれば、仕事は異にになれど、また顔を合わせる事も出来よう」
「いえ、それが・・・
私の弟子は異人で・・・いずれ故郷のめりけんへ帰してやりたいのです
もし、帰してやれないのなら、今しばらく、僕達のゴタゴタから遠く離れた安全な場所へと連れて行ってやりたいと思っていたので・・・」
「そうか・・・
難しいものだ・・・
まあ、あまり長い事は待てぬが・・・
そうだな、謹慎明けまでに心を決め、返事を聞かせてくれ」
「はい」
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