567 斎藤の手当て

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つもりだったのに・・・ 「なぁ、君ら二人、どないなってんのん?」 いつからいたのか、山崎母さんの声で、糸が切れた 大坂でたくさんの仲間が手当ての甲斐もなく死んでいった まだ、生きようとしているのに、助かる見込みのない人をリストアップした 紀州でその人達を『ゆっくり休んで、早く治してね』と笑顔で見送った もしかしたら、山崎さんも失ってしまうんじゃないかって不安だったけど、今はこうして元気になりつつある でも、順道丸に乗って新八達と先に出た一君が、まさか怪我してたなんて・・・ いろんな事が悔しくて悲しくて、ちょっとだけ泣かせて、と母さんの肩を借りる 母さんは、珍しく突っ込んで話を聞きだそうとしない そう、こんな事で心を乱してる場合じゃないのに!
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