572 ナイチンゲール・シンドローム

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「なんや、身も蓋もない言い方やな」 「もちろん、そうじゃない人がほとんどでしょうけど、看護者が惚れっぽいと、この業界、面倒が付きまといますからね」 「ま、そのとおりやけど・・・ 沖田君、ちょっと可哀そうやったな 俺、二人の気持ち、それぞれ判るから、切ないなぁ・・・」 「え? 山崎さんは、私の気持ちは判るでしょうけど、患者側って・・・この間撃たれた時くらいでしょう?」 「でも、あん時、俺、ひろさんがむっちゃ優しぃ看病してくれた夢見てん そん時、看病してくれる人、好きんなる気持ちって、ちょっと判ったしな」 「ん~ 正直、僕は、患者さんと恋仲になるのは、真也で懲りましたよ でも、山崎さんでも、そんな風に気持ちが揺らいじゃう事があるんですね そうそう、言っときますけど、僕が『ちゅうでお水どうぞ』ってしたのは、山崎さんが身体起こすの辛そうだったからですよ?」 「え・・・?」
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