3/5
前へ
/40ページ
次へ
  由美子は玄関ドアに寄りかかりながら ズタズタに傷ついた歩に話しかけた。 「最後の慈悲に教えてあげる」 そして、顔を上げる事もしない歩に 由美子は淡々と告げる。 「今、彼に狙われているのは 貴女の大切な、大切な親友・・・ 貴子さんよ。」 「嘘つかないでッ!!!」 カッとして掴みかかろうとした歩を 由美子は複雑な表情で見つめていた。 「・・・嘘じゃないわ。 貴女も彼の彼女を見つめる目を見れば 分かるわ・・・」 ガタガタッと震える歩に 由美子は泣きそうな顔で扉を閉めた。 「・・・・・・守ってあげて。 彼に捕まったら、彼女、オシマイよ。」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加