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由美子は玄関ドアに寄りかかりながら
ズタズタに傷ついた歩に話しかけた。
「最後の慈悲に教えてあげる」
そして、顔を上げる事もしない歩に
由美子は淡々と告げる。
「今、彼に狙われているのは
貴女の大切な、大切な親友・・・
貴子さんよ。」
「嘘つかないでッ!!!」
カッとして掴みかかろうとした歩を
由美子は複雑な表情で見つめていた。
「・・・嘘じゃないわ。
貴女も彼の彼女を見つめる目を見れば
分かるわ・・・」
ガタガタッと震える歩に
由美子は泣きそうな顔で扉を閉めた。
「・・・・・・守ってあげて。
彼に捕まったら、彼女、オシマイよ。」
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