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チンッ、と到着の音が鳴り、歩は頭を切り替える。
ゲートを出て、ロビーを見渡すと
招かれざる訪問者はすぐ目に入った。
彼もこちらに気付いた様子で、深々と頭を下げて見せた。
「・・・お待たせして申し訳ありませんでした。」
いえ、と淳は申し訳なさそうに頭を再び下げる。
「こちらこそ、突然、お邪魔して申し訳ありません。」
いえ、と歩は短く答え、こちらへ、と
ロビー奥に設けられた打合せスペースに案内した。
同じく、打合せスペース近くにある自販機に
社員証を掲げ、コーヒーを二つ用意する。
とん、とお盆も使わずに淳の前に出すと
すみません、と淳は再び謝った。
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