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  そんな彼が今、プライドを投げ捨て、 出て行った妻を探すために彼女の親友に 恥も外聞も捨てて、会いに来ている。 ・・・言葉も出ぬほど、困り果てながら・・・ いや・・・、と歩は目の前の男を値踏みする。 それも、これも計算の内かもしれない・・・。 全てを収めるための最短、最善は私を味方につける事・・・。 この男ならやりかねない、と歩は気を引き締めた。 意を決したように淳は頭を下げて頼んだ。 「貴子の居場所を教えて下さいっ。 ・・・。 行き違いを正すためにもちゃんと逢って話がしたい。」 お願いします、と淳は机に手をついて頼んだ。
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