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ガンッ、と音を立て、
歩は飛び跳ねるように立ち上がる。
そのせいで机のコーヒーが倒れ
真っ白な机を黒く染めていく・・・
それさえ構わず、歩は怒鳴りつけた。
「だからって、許されることじゃないっ!!
あんな、あんなこと、よくも、貴子にっ!!!!」
貴子の柔らかく白い肌に無残に醜く印された青痣。
貴子に尋ねたけれど、貴子は答えようとしなかった。
そして、何が起こったのかさえ口を開こうとしなかった。
きっと口にしたら、もう後戻りできないから・・・
貴子は今でもまだ淳の元へ帰るために
口を閉ざすことで淳を守っている。
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