11 悪夢

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「出かけてくるって、今帰ってきたばっかじゃん! それにさっき、帰ったら、お兄ちゃんの考えたデザイン見せてくれるって言ってたのにー」  不満そうな顔をしている妹に、 「奏太は大切な用事があるんだ。行かせてやりなさい」  親父は言い聞かせるように言った。お袋も、オレの顔を見てうなずく。  親父もお袋ももちろん、オレがどうしてまた出かけようとしてるのか、その理由を知ってるわけじゃない。  でも、ソーリアやディシオンに関係があることはやっぱり本能的にわかるのか、こういうときは、何も聞かずに協力してくれる。 「じゃ、行ってくるから」  オレは、とりあえず財布と鍵と携帯だけ持って、急いで家を出た。
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