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「この前のときだって、本当に死んじゃうかと思うくらい具合が悪そうだったのに。どうして、またこんなことに……」
オレは伊波に、あの台風の日のことを話した。
伊波は、しばらく黙ってそれを聞いていたが、
「で、そのとき北城は、どうして自分がそんな状態になったのか言わなかったんだな」
「聞いたけど……話してくれなかった」
話を聞き終えると、伊波は考え込むように胸の前で腕を組んだ。
そんな伊波に、オレは少しでも何かの手がかりになればと思い、さらに言った。
「そういえば……関係があるかどうかわからないんだけど」
「何だ?」
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