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「む?では私はチョコを食べれないではないか!!」
「んーまあでも、3月14日はホワイトデーっていって、そのお返しの日みたいなのがあるから、その日にはちゃんと十香にチョコをプレゼントするぞ。」
「そうなのか!!では今日は私が士道にチョコを渡そう。…………うむ、しかし、好きな男子に、と言っていたな。その……シドーが嫌いなのではないのだが、なんだか照れてしまうし……」
顔を良く熟れたトマトみたいに紅くしながらもじもじと小声で言う十香に不覚にもドキリとしてしまう士道。
周りの男子から嫉妬や憎悪を含んだ視線を感じる。
一番近いのだと、友人の殿町が「五河、俺は人間を辞めるぜ!お前を倒すのが俺の宿命だ!!」だとか呟いていた。
「まあ、別にそういう意味だけじゃなくても言いと思うぜ。」
「むう。しかし、その……」
「……ぐえ!!」何だか煮え切らない、そんな態度をする十香にどうしたものかと悩んでいる士道の襟首が急に引っ張られた。
「な、なんだぁ?」
「士道。」
士道の左隣に座る折紙が士道を呼んだようだ。
「折紙、どうした?」
「今日、家に行くから。」
「え?」
「チョコ、渡す。バレンタインだから。」
「お、おう。わざわざありがとな。」
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