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「まったく、何を考えてるのこのアホ兄様は、十香と折紙のチョコのどちらがよいかを士道が決める?何で止めないの、バカなの、死ぬの?ミドリムシだってもっと有能よ。」
「ぐ……」
家に帰ると我が妹は「おー、おかえりー!!」と可愛らしく手を振っておいて、相談事をしたらリボンを白から黒へ変え、急に高圧的なしゃべり方になった。
実は、琴里にとってリボンを変えるというのは、ただのファッションを意味するのではない。
白いリボンの時は年相応なかわいい妹だが、
黒いリボンの時は大人びた女王様へと変貌する。
一種のマインドセットなのだ。
「でも仕方ないだろ?原因としてはあの三人が……」
「そうやって言い訳ばかりする男は嫌われるわよ……ああ、だから彼女いない歴=年齢なのね。ふふ、気にしてること言っちゃったわね、ごめんなさい。謝るわ。失礼だしね。」
とにやにやしながら言う。 「そういう意識があったのに驚きだよ。」
「にしても困ったわね。一応十香は令音に任せてあるけど、最終的に士道がどちらかを選ばなければならない。ね……どちらにでも機嫌崩されたら大変なことよ。前にも言ったけど、せっかく封印した霊力が逆流してしまうわ。」
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