ラスティ・ネイル

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私たちは、お互いにくすりと笑った。 もうそれだけで何となく、共犯者のような、特別な感情が生まれたような気がした。 「お姉さんて、けっこうキレイなのに……性格が悪いの?」 からかうようなその言い方に、思わず苦笑いを洩らす。 「……それ、褒めてるの?けなしてるの?」 彼はやっぱりからかうように、少しだけ笑った。 「褒めてんだよ……」 そう言ってグラスを空けた彼は、またひとつため息をついた。
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