ラスティ・ネイル

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後ろに立った彼を見やって、「周」は少しだけばつの悪そうな顔をした。 「喬史が、お前が倒れたっていうから」 「倒れてない」 カウンターを出ていた神谷君が「歩けなかったくせに」と言いながら彼に近づいた。 「悪いな、遥輝(はるき)。こいつ、一人だと危なっかしくて」 「ああ、ありがと喬史。連れて帰るわ」 言いながら「立てるか」と声をかけられて、「周」はそれでもおとなしくスツールから降りた。
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