ラスティ・ネイル

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「……うん、ありがとう」 彼にそう答えながら、素直にそう思えている自分を、意外だなと思っていた。 「じゃね」 また、と呟いた彼を腕ごと引き寄せながら、「遥輝」は私にも軽く頭を下げて、そして二人は店を出ていった。 それを最後まで見送ってから、なぜかほっとため息を洩らした私の前に、神谷君がことり、と1杯のショート・グラスを置いた。
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