第1話

8/10
前へ
/10ページ
次へ
姿を表した金属の表面は鏡の様に研磨され光を反射している。大きさはレーダーに映りきらない程大きく、全貌が掴めない物だった 優紀「俺は、外に出て直に見てみるよ」 茜「うん。じゃあ私は、この地層のサンプルを炭素測定器にかけてみるわ」 優紀「了解。じゃあ、行ってくるね」 茜「気を付けてね」 ‐ 優紀「ボンベにスーツ…ライト…よし」 優紀「…これ、息苦しいなぁ…嘆いてても仕方ないか。さて、ハッチ、ロック解除…っと」 ピッ 優紀「よし、行くか…」 ガチャッ 優紀「(…何だこれ…本当に鏡みたいだな…。鉄か?よくわからないけど、これは絶対に自然物じゃない…)」 カンッ カンッ 優紀「(…駄目だ、持って帰れそうにもない…これ以上は何もわからないな。戻るか…)」 ‐ 優紀「…ふー、このマスクは、もう二度と御免だな」 茜「あ、優紀!ちょっと来て!」 優紀「ん?測定結果、出たかな」 茜「これ、見て…」 優紀「どれどれ、推定年代は…っと。………は?」 茜「…40億年前…だって…」 優紀「…40億年前?おいおい…まだ生命すら誕生してないぞ…」 茜「精度、悪いのかなぁ」 優紀「いや、この設備は最新鋭だぞ。そんな訳…」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加