目には目を。

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*** 「おや、貴方が怪我を負って帰ってくるなんて珍しいですね。」 「そうか?─ああ、まあ、あんな奴は初めてだったな」 レイに噛みつかれた金髪の少年は、口角をあげながら足を進める そして、ある扉の前でその歩みは止まる。 『Sクラス』 生徒会メンバー、──魔力、知力に於いてこの学園で上位8名の者しか入ることが許されないエリートの集団。 そんな彼らが所属する『Sクラス』の戸を金髪の少年は我が物で開けた 「会長!!!」 金髪の少年が現れると、各自席に座っていたのにもかかわらず席を立つ。 「……、珍しいな。お前ほどの男が腕に傷をつけて帰ってくるなんて」 「いやー、おもしれぇーやつが、噛みやがったんだよな。」 「また、貴方が変なこと言ったのでしょう」 「今年の一年は『当たり』だぜ。レイ・エドワード、何かやらかしてくれそうな奴だったな」 声を上げて笑う金髪。もとい、この学園で最高権力者であり、このSクラスを取りまとめる、会長はニヤリと笑う。 「ほう。そこまで、買いかぶるのか。……小生も、一度手合わせ願いたい」
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