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「おや、貴方が怪我を負って帰ってくるなんて珍しいですね。」
「そうか?─ああ、まあ、あんな奴は初めてだったな」
レイに噛みつかれた金髪の少年は、口角をあげながら足を進める
そして、ある扉の前でその歩みは止まる。
『Sクラス』
生徒会メンバー、──魔力、知力に於いてこの学園で上位8名の者しか入ることが許されないエリートの集団。
そんな彼らが所属する『Sクラス』の戸を金髪の少年は我が物で開けた
「会長!!!」
金髪の少年が現れると、各自席に座っていたのにもかかわらず席を立つ。
「……、珍しいな。お前ほどの男が腕に傷をつけて帰ってくるなんて」
「いやー、おもしれぇーやつが、噛みやがったんだよな。」
「また、貴方が変なこと言ったのでしょう」
「今年の一年は『当たり』だぜ。レイ・エドワード、何かやらかしてくれそうな奴だったな」
声を上げて笑う金髪。もとい、この学園で最高権力者であり、このSクラスを取りまとめる、会長はニヤリと笑う。
「ほう。そこまで、買いかぶるのか。……小生も、一度手合わせ願いたい」
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