4人が本棚に入れています
本棚に追加
その後も出雲とたわいもない会話をしながら時間を潰していると、入り口がスパーンと小気味いい音をたてて開いた。
この教室の扉いつか壊れるんじゃねぇか?もう少し静かに開けろよ……。
「よし、席につけ野郎共!」
そんな声と共に入ってきたのは、我が二年C組の担任源本由紀(みなもと ゆき)だ。
……ちなみに28歳独身。最近は両親に早く結婚しろと言われているらしい。
この人見た目は凄く綺麗なのに、話し方が豪快というか男らしいというか……ぶっちゃけ時代が時代なら盗賊みたいな言葉遣いのせいで未だに独り身である。
「全員いるな?いねぇやつは手ぇ上げろ」
「せんせーそれじゃあ聞いてる意味ありません」
「うるせぇ。ここじゃあ私がルールだ」
こんな感じでいろいろと残念な人だが、意外と面倒見がいいから学園の生徒には結構人気があったりするんだよな。
「じゃあホームルーム始めんぞ。まずはテメェらも知ってると思うが来週に定期能力検査がある。まぁ、テメェらぐらいの歳だったらもう能力も安定してきてほとんどランクは変わらねぇだろうがな」
ランクってのは能力の強さにたいしてS~Dの五段階で分けてるんだが、子供の頃、大体小学生か人によっては中学生の頃まではまだ能力が不安定だから結構上下することがある。
そしてこの学園では能力のランクによってクラスが分けられてるから、このクラスのやつらはCランクってことだ。
俺はいろいろ事情があって、っていってもお偉いさんの都合だけどCランクってことになってる。
最初のコメントを投稿しよう!