*

3/6
前へ
/10ページ
次へ
 「神威いいいいいいいいいい!お前の相手は、私アル!!」 強くなって、神楽を守るつもりだった。 …でも、強くなったときにはもう、神楽は自分を。仲間を守れるようになってた。 母さんが死んで、父さんも俺も帰ってこなくなって、あの暗い場所で泣いていると思ってた。 …神楽を守らなきゃ。 俺は変わってなかった。 あの頃からずっと。 進んでなかった。 神楽は無邪気で、弱くて、泣き虫で、俺が守らなければ簡単に死んじゃう。 でも本当はもう、強くなってた、俺よりも遥かに。 俺なんかに守られなくても生きていけるほどに。 何処で間違えたんだろう。 俺はただ守りたかっただけなのに。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加