下天の書(真書)

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病蔓延る夜の内 天人来たりて 疫を払う 天人顔を隠した 異形の者 さりとて村人 天人を厚く敬う しかし天人 この土地の物を一切 口にせず 不審に思う村の長 娘を使って天人の顔を暴かんとす 天人の正体知った 村の男衆 彼の者を地下に隠す それから暫く村人数人が姿を消す 慌てて天人に行方を問うが その者の姿も無し それより二十数年の内に 村の者は消え続け やがて村には数組しか残らず
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