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「この出版社の設立に携わった創設者であり実質運営者(トップ)から、ある特典付きで打ち切りを命じられた訳よ。」
まさかの出版社トップからのお払い箱通告がくるとは思わなかった。しかしこれは、意外と誇れるのか、それとも誇れないのか……いや、どう考えても誇れないか。
しかしながら、新人作家であった俺の作品に目を付けてきたトップの真意が疑われる。
売り上げの可能性からしても延び白はまだまだあるはずだ。
そんなすぐに打ち切りと言われる程ではない。
それに、もう一つ聞いておくべき点がある。
「それじゃ……、特典ってのはいったい何なんですか?」
「それはね、私の口からではなく本人に聞いてみなさい。」
「は?」
俺が言うな否や、部屋の扉が開かれる。
そこにいたのは、見た目から俺と年は変わらないようで、何より俺と同じ学校の制服をきた女子生徒だった。
サラサラと艶やかな黒の長髪、スラリとした体つきのやや長身で顔立ちも整っている。
完璧な容姿に思わず目は釘付けになる。
しかしながら、この同高の生徒が俺の作品打ち切りとどういった関係があるのか見当もつかない。
「えー……っと、どちら様で?」
当然のことながら、いの一番に出た疑問を麻戸さんにぶつける。
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