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綾一の気持ちをちゃんと聞きもせず俺のエゴだけで先走り、 綾一は果てたと同時に気を失うように寝てしまった。 それでやっと俺は理性を取り戻し、綾一の涙が通った頬を見て自己嫌悪に陥った。 そのままにも出来ないから、綾一が出したものを暖かい濡れタオルで綺麗に拭き、 俺が側にいないほうが良いんだろうけど、離してやれなくてそのまま抱き締めて眠った。 無理矢理してしまったと罪悪感もあった。 でも綾一の寝顔を見ていると、 さっきの感じているのに、必死に耐えようとしている姿を思い出してしまって、なかなか寝付けなかった。 だから朝綾一が起きて、ゴソゴソし出したのにもすぐ気がついて、 逃げようとする綾一を捕まえられた。 俺が悪いって自覚はちゃんとあったのに、綾一が逃げようとするのは、恥ずかしがっているからだと思っていた。 でも綾一は泣いていた。 恥ずかしいだけで、あんな必死に逃げようとするとは思わないし、 離してしまえば二度と綾一は戻って来ない気がして、俺も必死に引き止めた。 それでやっと自分の過ちに気付いた。 綾一がそういう知識が無いのは解っていたけど、あそこまで深刻に考えてしまうとは思ってなかった。
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