第2章 恋の予感

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「申し訳ない。 でも、せっかくだからひとつもらって行こうかな」 と限定コフレセットを手に取った。 きっと彼女にプレゼントなんだろう。 とすると、彼女は『美容部員』ではないってことだろうな。 そんなことを思いながら、 「ありがとうございます。 良かったら、カルテはお作りになりませんか? 男性用化粧品もたくさんありますし」 商品を購入してくださったお客様には、とりあえずカルテを作ることを勧めなければならないので、断られるであろうことを予測しながらそう告げると、 「それじゃあ、作ってもらおうかな」 と笑みを返され、少し驚いた。
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