第2章 恋の予感

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「あ、ありがとうございます。 それではこちらにお名前と個人情報に関する了承のサインを」 そう言ってカルテを差し出すと、 『高宮 周平』 と丁寧な文字で書いた。 タカミヤシュウヘイさん、っていうんだ。 そんなことを思いながら会員カードに担当『小泉有紗』と書き、 「次回からこちらをお出し下さいね」 とカードを差し出すと、彼はそれを受け取るなりマジマジと見た。 「コイズミ……アリサって読むのかな?」 「はい、アリサです。名前負けな感じで」 よく先輩に『芸能人みたいな大層な名前』とからかわれる。
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