第2章 恋の予感

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「いいや、全然負けてないよ」 ニッコリ微笑んだ彼に、バクンと鼓動が強くなる。 やだ、この人すっごいオンナ慣れしてるんだ。 彼女がいるくせに、あちこちでこういう風に女の子を喜ばせるようなことを言うんだろうな。 外見もいいし、すっごく遊んでそう。 そんな男の言動に動揺するのは少し悔しい。 そう思い、「ありがとうございます」と動揺を隠してニッコリ笑みを返し、商品の会計を済ませて彼の前に差し出した。 「新製品の男性用ローションのサンプル入れておきますね。 アレルギーとか大丈夫でした?」 「大丈夫、ありがとう」 そう言って彼・高宮周平は笑顔で手を上げて、颯爽と立ち去って行った。
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