第4章 男なんてもういいと思ったり

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「顔にも泥がついてる。可愛い子が台無しだな」 クスクス笑って泥を拭ってくれた彼に、虚しさが募った。 「――可愛くなんてないです」 そう、だから陸くんにも選んでもらえなかったし、あんな風に軽く扱われるんだ。 「有紗ちゃん?」 心配そうな声を出す彼に、慌てて顔を上げた。 「あ、高宮さんはこんな時間までお仕事だったんですね。 このショーウィンドウすごく素敵です」
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