第4章 男なんてもういいと思ったり

3/32
前へ
/32ページ
次へ
――丁度、昼休憩に行こうと売り場を出た時、同じように売り場を出て来た春香と出くわした。 どこの売り場も昼休憩時間に大差はなくて、こうした偶然は珍しくもない。 というか、こうした偶然から仲が良くなった私たちだ。 「あ、春香、ちょうど話があったから、今日のランチは『和処』に行かない?」 つとめて明るくそう言うと、春香はコクリと頷き、 「うん、私も話たいことがあったの」 と苦しそうな面持ちを見せた。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

312人が本棚に入れています
本棚に追加