コスメティック・ラブ 第4話

第4章 男なんてもういいと思ったり

「あのね、有紗」

私が悶々と切り出し方を考えていると、今まで押し黙っていた春香が意を決したように顔を上げた。

「な、なに？」

思いもしない春香の様子に、戸惑いながら視線を合わせる。

「わ、私ね、陸くんに付き合って欲しいって言われたの」

と春香はひどく言い難そうにそう告げた。

―――えっ？