493人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「やっぱり、大学生と交際って難しいのかな?
何度も話し合いたいって言っている内に……もう、連絡して来ないで欲しいって言われちゃって」
肩を震わせる春香に、私は呆然としてしまった。
「で、でも、陸くんは私たちより年上で、もうすぐ就職も控えてて、そういうこと分かってて春香と付き合ったんじゃないの?
何それ、一体どういうこと?」
怒りに震えるような気持ちだった。
「まあまあ、有紗。
二人にしか分からないこともあると思うし」
と宥めに徹する成美にも、イライラさせられた。
だって、それじゃあ、私は何の為にあんなにつらい思いをしたの?
勝手にしたと言われたらそれまでかもしれないけど。
そんな悶々とした気持ちを抑えることができず、
私は二人と別れたあと、陸くんのバイト先へと駆け出していた。
最初のコメントを投稿しよう!