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心のどこかでは気付いていたかもしれない。
人を責める資格なんて微塵もないことが。
自分自身が情けなくて、至らなくて、苦しい。
そう思っていると大きな手が頭を撫でた。
「有紗ちゃんが最低なんて言ってない。
ただ、お互いに至らなかったんじゃないかって伝えたかったんだ。
有紗ちゃんの話を聞いていると、時に流される行動をとってしまっても、自分の中の正義に背くことは絶対にできない子なんだって思ったよ」
……自分の中の正義に、背くことが出来ない子。
誉められたというのとは違うのかもしれないけど、自分を分かってくれた気がして、嬉しかった。
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