第11章 あの頃の気持ち

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「馬鹿……本当に、俺たち本当に馬鹿」 抱き締めながら切なく漏らした高宮さんに、その腕を振り払うことも、なにか言うこともできなかった。 やめて下さい。 どうしてそんなことするんですか? って責めたいのに。 もう私を振り回さないで下さいって、言いたいのに。 彼の声が切なくて、抱き締めた腕が小刻みに震えていて。 真剣な想いで、抱き締めてくれていることが伝わって来て。
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