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「日はいずれ沈み、必ず夜が訪れる。闇が太陽を喰らい、ヌガラを黒き影が覆い尽くすだろう。」
…………。
その後のことはあまり覚えていない。
司祭が勝手に息絶えたのか、俺の剣がやつの喉を貫いたのかは定かではない。
部下を引き連れて兵舎に帰還するまで、俺の頭の中には骸骨のような司祭の顔と、あまりにも不吉な予言が真っ黒なもやとなってまとわりついていた。
ただ、兵舎に戻り疲れた体を自室のベッドにもぐりこませる頃には疲労と安心が全てを支配し、黒いもやの存在はかき消されてしまった。
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