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その日、俺の日常は崩れ去った。
本当はもっと前からなのかもしれないし、もしかしたらハッキリ分かったのはもっと後かもしれない。
いずれにせよ、もう幸せな日々は戻ってこない。
砂でつくらいれた城のように、もろく、たやすく。
あたたかな春の日差しのもと、花の香りと小鳥の歌に包まれ過保護に育てられたこの国の“日常”が死に絶えるのは、難しいことではなかった。
まぁ俺自身、そんなことも言ってられないが……。
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