勇者に迫る暗雲

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召喚師ありす✨ 『この火山地帯で、上位精霊を喚べる程の強い精霊力が働くのは…風の精霊と火の精霊ね✨この場所で、最も有効なのは…』 『火の上位精霊イフリートよ…業火の炎となりて全てを灰塵に還せ…』 ありすの額から玉の様な汗が流れる… 高度な集中力を要する上位精霊の召喚は、命懸けとなる…術者の精神力が劣れば…上位精霊に呑み込まれ精神は、食いつくされる。 ありすの前方数メートル先の空間が、陽炎の様に歪み…次第に赤みを増していく⁉ 赤は、緋色となり大きな火柱の渦を巻く‼ 全てが、収まった先には…捻れた太い角とミノタウロスの様な立派な体躯をした燃え盛る野獣の姿があった。 召喚師ありす✨ 『イフリートよ…我が行く手を遮る者を灰塵とかせ‼』 炎の上位精霊イフリート✨ 『承知した‼ヌゥオオオオ…』 イフリートは、炎の塊へと姿を変えて前方へと猛進する‼ イフリートに触れたスケルトン達は、炎を上げて消し炭となり砕け散る⁉ イフリートの通った後は、火が燻り…大地は赤銅色へと染まっていた。
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