勇者に迫る暗雲

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ドサッ…… おみなは、両手を広げると仰向けに倒れた… その直後にパーティーを囲んでいた数万のスケルトン達も崩れサラサラと砂になり風に流されていく… いつの間にか暗雲は消え去り…空には、星々が煌めいていた。 不思議な事に…スケルトン達の居た場所から、ぼんやりと蛍の様なか細い緑色の光が、浮かび上がり…次第に数を増やしていく 数万の小さな光の玉は、空へ向かい…ゆっくりと昇っていく✨ マスターおみな✨ 『命の灯火とは…綺麗な物だ…』 全身を血に染めながらも微笑を浮かべていた。 高司祭✨蛍斗&時雨 『マスター‼こんな無茶をして…』 高司祭の二人は、おみなの体に触れ診察をする… 全身の毛細血管の破裂…足の腱の断裂に…筋肉が至る所で肉離れを起こしていた。 常人なら痛みで、悶絶し気絶をしていても不思議ではない大怪我を負っていた。 おみなの使用した白い幻像(ホワイトミラージュ)とは、人間の肉体の限界を超えた禁忌だった… 時雨は、おみなの胸に白く輝く両手を当て治療にはいる✨ 蛍斗は、もっとも酷い足の断裂した腱を復元する為…足の治療に専念した。
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