鍛冶の街 ドーテリア

4/79
前へ
/692ページ
次へ
ガドのカードも、Sランクになっていて、二つ名がついていた。 ーーーーーーーーー断罪の銀狼王ーーーーーーー何これ? 困惑するガドに俺は笑い出していた。 「ははははははは・・・・・・・。すっげえ、ピッタリの二つ名じゃねえのか?」 俺の言葉に俺を睨みつけるガド。 「だってなあ。お前の武器って大鎌じゃんか。断罪者ってのが一番しっくりくるだろ?」 そうなんだよなあ。ガドの武器ってさ、大鎌何だよ。真っ黒のな。 断罪者ってのが、凄いピッタリ来ると思わね? 俺の“救済の銀天使”よりはずっと格好良いし似合うと思わねえか? 大体男に救済とか天使とかって何って感じだよな。あ~似合わねえよなあ。ほんと。 はあ・・・・・・・・・・・・・って、俺が溜息をつくと、受付が笑顔で言った。 「おめでとうございます。お二人共にランクアップになりましたね。それと、お二人にはギルドよりお祝いの品を送ります」 そう言って包みを渡した。 どうやら、衣類のようだ。すると、受付が小さな声で言った。 「これは、お二人それぞれのローブになります。今後は、姿を隠しての依頼処理を希望します。よろしくお願いしますね」 にっこり笑ってそれぞれに渡された衣類・・・・・・ローブに俺は苦笑する。 良かったよな。姿が大きくなって。でも、受付って見た目の年齢とか気にしないのか? 俺のカードには、32って書いてあるよな?でも、見た目は16位だろ? ま、良いか。別に。 俺達は頷いて包みを受け取って部屋に戻る。 部屋で、包みを広げて溜息二つ。 だってさあ。二枚ともに銀色だぞ?派手だよなあ。 一枚は背中に大きな真っ黒い鎌。こっちがガドか。 で、もう一枚は・・・・・・・・・え?天使の翼?俺かよ。 俺は天使の翼の方のローブに魔力を流しつつ羽織る。 これで、ローブには俺が認識されて基本、俺以外は羽織る事が出来なくなった。 ガドも仕方ないと言った表情で、ローブに魔力を流して羽織る。 「しっかし、派手だよなあ。何だって選りに選って銀色なんだろうなあ」 呆れたという様子で言うガドに、俺は溜息混じりに言った。 「俺等の毛色じゃねえの?お前も俺も銀色だしなあ。仕方なくね?」 俺はローブに書き込まれてる魔法陣を確認しながら言った。 ガドは、眉を寄せて言う。 「ああ。そっかあ。仕方ねえのかなあ・・・滅茶苦茶目立つよなあ。面倒くせえ」
/692ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8979人が本棚に入れています
本棚に追加