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「彼が今日から新しく“校内の秩序守り隊”の一員となってくれた、ジャスティスピンク君だ!
皆、よろしくしてやってくれ。」
「よ、よろしくお願いします……!!」
「うむ、元気があっていいな。」
ポンポンと大きな掌が頭を優しく撫でてくれて、思わずキュン。…………じゃなくて!
……なぜ俺は今、こんなことになっているのだろうか。
思わず自問しながら思い返してみる。
確か事の始まりは、1時間ほど前のことだった。
俺はジャスティスマン——元い風紀委員長に借りていた上着を返す為、風紀委員室の扉を叩いていた。
他の風紀委員に顔を見られると色々と面倒なので、一応ジャスティスピンクのお面を装着して。
無事風紀委員長に上着を返せたはいいものの……ジャスティスピンクのお面を付けていた事が仇となったか、風紀委員室にいた他の風紀委員達にあれよあれよと取り囲まれてしまった。
「そのお面は!まさか!!」
「ついにジャスティスピンクが!?」
「良かったですね、風紀委員長!!」
「風紀委員長と副風紀委員長の推薦らしいですね!!きっと素晴らしい人材に違いない!!」
「きっと女神のように清らかなお人なんだろうなぁ……!!」
……どうしよう、誤解が大渋滞だ。
俺、女神のように清らかじゃないし、素晴らしくもなんともないし……てかなんなら災いの元、王道転校生だし。
絶対お面外せないなコレ……。バレた瞬間、集団リンチフルボッコースじゃないのだろうか。
いやはや恐ろしい。くわばらくわばら。
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