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「…では賭けをしないか?」
「…賭け?」
「ああ。君が勝ったら望み通りにしてやろう。だが、我が勝ったら此処に止まってもらう。どうだ?」
微かな希望【死】を胸に首を縦に振った。
「此の薬を飲め」
「えッ?それは!?」
キアラが懐から出した物は118が飲んだ薬…同じ瓶の中に全く同じ色の液体が入っていた。
「見覚えがあるだろ?全く同じ物だ。君が此を飲み生か死か賭けようではないか」
「───…。何を馬鹿な事を言ってる。自分はそれを飲んで此処に着たんだ。賭けなどならないだろ?」
「君の隣に居た子は死んだようだが?それとも、死への苦しみをもう一度味わうのが恐いのか?」
「ツッ…良いよ飲んでやろうじゃないか」
キアラが持っていた瓶を取り上げ喉に液体を流し込んだ。
《ピカッ》
光に包まれ118はその場に崩れうたかたへと消えた。
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