第4章

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「ダブルデートぉ!?」 とある放課後。 奈々美のあの驚きの告白から数日とたたず、また私はオレンジ色に染まる教室で素っ頓狂な声をあげていた。 「しぃーっ! しぃーっ! 他の人に聞かれたら恨まれるっ!! どうにか漕ぎ着けた大切な約束なんだからっ!」 奈々美の柔らかな手のひらで口を塞がれ、叫んだことも手伝って軽い酸欠を起こしそうになった。 ……って、倒れてる場合じゃないっ!! どういうこと、それ!? 「……遊佐先輩と奈々美が2人でデートなら百歩譲ってまだわかるよ? なんで私がそこに参加しなきゃいけないわけ!?」 まったく理解できない! 私は無垢な笑顔でニコニコする奈々美にグッと詰め寄った。 奈々美はふるふると頭を振る。 「ダブルデートじゃないよぉ。 男女5人ずつ!」 「なっ……!?」 ーー奈々美の言うことは、こういう内容だった。 遊佐先輩とお近付きになりたい。 でも、学年も違うしいいキッカケもなく、どうすればいいかと悩んでいた。 可愛くて器量良しな奈々美はもともと男の子にモテる。 そこで、知り合いの遊佐先輩の同じクラスの男の先輩に頼んで、今回の件をセッティングしてもらったーーー。
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