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お昼にはまだ早すぎるということで、ウサギやハムスターなどを抱くことができる触れ合いコーナーに移動することになった。
その途中で、女の子たちでお手洗いに寄り、私以外の4人がメイク直しを始めたので、私は先輩たちに混ざって外のベンチでみんなを待っていた。
「名前、姫子ちゃんって言うんだね」
突然遊佐先輩が隣に座ったので、ギョッとして見上げてしまった。
「え……あ。 は、はい……」
背が高いので至近距離に来るとちょうど日差しが遮られる。
日焼けしなくていいかも……。
「俺は、遊佐壮二。 苗字はなんていうの?」
先輩の名前は知ってました……そう思いながら、「有栖川です」と答えた。
「ありすがわ……長いね。 うーん……呼びづらいから、姫ちゃんって呼んでいい?」
「え!?」
さらにギョッとしてその顔を凝視した。
今日は暑くて歩いていると汗すら浮かんでくるのに、先輩はサラサラのキラキラ……
じゃなくて!
ひ、姫ちゃんだなんて、親以外から呼ばれたことないんだけど!
親しい女友達から姫子ちゃんって呼ばれることすら、ムズムズするのに。
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