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「ちょっとその呼び方はあまり……」
「姫ちゃんって、こういう場に来るタイプに見えなかったけど、けっこう男の子と遊ぶの? もしかして彼氏いる?」
私の否定はさらっと無視されて、とんでもないことを聞かれた。
「!? そっ……そんなわけないじゃないですか! この私ですよ? 奈々美が誘ってくれなかったら、一生こんなところ来なかったです!」
突然激しく焦る私に、遊佐先輩はキョトンとした。
「そ、そうなんだ……?」
「はい! か、彼氏だなんてあり得ないし……。 私、男女問わず女の子として意識されることはないので、そういうのは無いです! っていか、私自身無理です!」
言いながら、興奮して顔が熱くなってきた。
だって、彼氏だとかなんとか、このボーイッシュすぎる私を見てよくそんなことが言えるなって思う。
性別は一応女だけど、可愛らしいだとか、か弱いだとか、女の子としての要素はほぼゼロに等しい私なんだから。
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