0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
わたしは いま 夕暮れの真っ赤な太陽を背に
道路に伸びる自分の影を追いかけながら歩いていた。
真っ黒な 影の先に 林の一部があたっている。
周りは下校する生徒の楽しそうなぬけがらと、
仕事を終えた安堵なため息と
晩ごはんの香りがそこら中に漂っていた。
わたしは 学校でくたびれた鞄を
手でブランコのように振り回しながら、
いつもの登校道を 真逆に歩いていった。
最初のコメントを投稿しよう!