第1章

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わたしは いま 夕暮れの真っ赤な太陽を背に 道路に伸びる自分の影を追いかけながら歩いていた。 真っ黒な 影の先に 林の一部があたっている。 周りは下校する生徒の楽しそうなぬけがらと、 仕事を終えた安堵なため息と 晩ごはんの香りがそこら中に漂っていた。 わたしは 学校でくたびれた鞄を 手でブランコのように振り回しながら、 いつもの登校道を 真逆に歩いていった。
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