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「で、誰なの?教えてよー」 綺音ちゃんに、再び問いただされて。 私は、辺りをキョロキョロとした。 綺音ちゃんには、言ってもいい。 すごく緊張するけど、綺音ちゃんは仲の良い友達なんだし。 綺音ちゃんだって、カミングアウトしてくれたんだから。 だけど、他の人には、絶対聞かれたくない。 そう思いながらも、キョロキョロと誰もいないのを確認をして。 「あのね、、、植原」 思い切って、口に出すと。 やっぱりすごくドキドキした。 「え、、、植原?植原って、うちのクラスの植原 翔伍?」 …他に、植原なんていないじゃない。 そう思いながら、こくりと頷くと… 「…そっか…」 なんだか浮かない顔の綺音ちゃん。 嫌な予感がした。 綺音ちゃんの普段は見せない表情に。 なんだかわからないけど、すごく嫌な予感がした。 「どう、、、したの?」
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