4/10
前へ
/171ページ
次へ
やがて、小学生になって。 俺には俺の友達ができたけど。 いまいち女の子の友達ができない美夜子。 「だから、ほら。こうやって、ここで待ってれば、翔ちゃんにいろいろあっても会えるじゃん!!」 そんな美夜子をほっとけないのは、多分ずっと妹みたいだったから。 それが余計に美夜子に友達ができなくさせてるなんて、気付きもしなかった。 「いい加減美夜子も、友達作れよ。俺ばっかにくっついてないでさ」 中学は、私立に行かせたいという美夜子のお母さん。 美夜子のお父さんはお金持ちだし、自然だと思った。 だけど、美夜子は、嫌がった。 …私立中学には俺がいないから、と。 うちは、離婚してるし、私立中学なんて考えたこともない。 それに、美夜子のお母さんが美夜子を行かせたい中学は、女子校だ。 俺は美夜子は私立に行ったほうがいいと思った。 半分は今のメンバーのままで中学に行くよりは、新しい環境になった方が、今度こそ美夜子に友達ができるんじゃないかと思ったから。
/171ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加