5/10
前へ
/171ページ
次へ
…翔ちゃんが、付き合ってくれるなら、私立行く!! なんで、その場に俺がいたのかはわからない。 いつものように、美夜子と美夜子のお母さんが中学のことで言い合いしてると。 美夜子がそう叫んだのだ。 美夜子のお母さんは、何をバカなこと言ってるの?と呆れていた。 だけど…俺は… …いいよ、付き合う。だから、美夜子は、私立行けよ。 「翔ちゃんがいればいいもん…美夜子は翔ちゃんだけでいいもん」 俺はきっと、美夜子を好きなわけではない。 いや、好きは好きだけど、そういう好きではきっとない。 だから、今。 俺は、こんなにめんどくさいんだろう。 前に修平に言われた言葉を思い出す。 「いいよなー。翔伍は美夜子ちゃんと付き合えて。俺も根本と付き合いてぇな…」 …俺には、そんな気持ちはわからない。 翔伍は、俺も美夜子のことを好きで付き合っていると信じて疑わないから。 だから、そんな目で俺を見れるんだろう。
/171ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加