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植原のことを好きなまま、私たちは中学2年生になった。 2年生のクラスは、また植原と同じクラス。 それは、嬉しいような、切ないような。 いっそ違うクラスになってしまえば、諦められるかもしれないとも思ったけど。 それでも、やっぱり、まだ好きだから、同じクラスなのは嬉しかった。 綺音ちゃんとも、また同じクラスだった。 これは、純粋にすごく嬉しかった。 ただ、クラスでも同じ、部活でも同じで、すごく仲の良い綺音ちゃんにも、まだ植原を好きだとは言えなかった。 2年生は、1年生の頃は違うクラスだった貴明とも同じクラスだった。 私はどっちでも良かったけど、綺音ちゃんが嬉しそうだったから、良かったかな。 2年生では、野外遠足がある。 チラリと植原のことを見て。 植原と仲の良いらしい花井くんと笑っていた。 …やっぱり好きだな、植原のあの顔。 良い思い出、作れたらいいな、と思った。
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